いつでも、どこでも、好きなものを。こうした欲求は尽きないもので世の中もどんどん進化してきています。これはこれで、素晴らしいものです。
でも、それだけじゃ物足りなくなっているのも事実。効率をひたすら追求したこの流れ、“流通”の中に、欠けているものがあるのでしょうか。
......ある。僕らはそう思っています。正確には、欠けているというより、「切れてしまっている」といったほうがいいのかもしれません。生きたものが、畑から、口に入って、僕らの身体と心になるまで。現代の流通では規格と認証がセットになり、大きさ、見た目、運びやすさやわかりやすさが価値になっています。
「いつでも、どこでも、好きなものを」
......どうしてもそれは、「どこかの誰かから、どこかの誰かへ」になりがちです。いま、僕らと農家さんが、再び顔を合わせ、距離を超えてコミュニケーションがとれる時代。都市や社会に横たわる様々な問題を解決するためにも、畑と身体、畑と都市が一体となり、新しい思考を生み出していく必要があるのではないでしょうか。
We are what we eat.
ファーマーズマーケットとは、農、食、買い物、そして日々の生活について再考する場。野菜を育てる人と食べる人が出会い、野菜や農業、そして食べることについて話し、お互いに理解する。ファーマーズマーケットは野菜を育てた人から直接買い、その感想を直接伝えることができる場所です。
田中佑資 (MEDIA SURF COMMUNICATIONS)