12月7日にマグニチュード7.4の地震が三陸沖で起き、東京でも震度4を記録した。12月15日に仙台へ行って現地の方に話を聞いたが同じく震度4。すぐに津波警報が発令され、NHKでは激しく避難を呼びかけるアナウンス、道路は避難所に向かう車で渋滞し多くの人が先を争って避難をしたそうだ。
海沿いの農業地域では引き続き復旧作業が行われ、何もない平原に恐竜のようなショベルカーが何台も首を上下に動かしている。農道や水路の整備と土の入替が進み、来年から震災以前と同じ面積の作付けをする農家も出てきた。
被災地以外でも何かにつけ仰々しく「東北復興のため」という言葉を言い出しづらくなってきている。復興予算や寄付金の使い途が何となく表に出始めた。復興が必要なのは被災地だけではない。つい最近の選挙でも経済の復興が争点となり、今年も7000億の赤字を出す大企業もいる。
震災から2年弱、HEARTQUAKEの活動も今までと変わってきそうだ。日本という国や日本人の暮らし自体をもう一度見つめ直すような活動へ。
拠点を置いていた遠藤農園の復興に伴い、カフェスペースは元の農業資材置き場に戻り、一部は息子さんが震災後設立した農業法人の現場事務所に変わった。
僕らは既存拠点のすぐそばに平屋付き300坪の土地を3年間借り、自分たちの手で修復改装をして来春から活動を再開する。
人の心を震わせることをやろう。
地域とのつながりや理解も進み、やるべき事が見えてきた。自然の姿に戻った美しい景色があるから行ってみる、美味しい食べ物があるから行ってみるでもいい。新しい拠点は東北に興味を持った人が集まり、震災の記憶や自然の力強さを感じ、未来を見つめた新たな活動が生まれるポジティブな震源地にしたい。
今回の大地震eartHquakeでは東北地方を中心に津波の大被害を受けました。沿岸部は未だ復興を考えられないぐらい状況ですが、我々は今回の大震災からいろいろ学び、そして今後どのように生きていくかを考えるきっかけともなると思います。私たちは被災地に皆で考える場所"BASE CAMP"作り、今後の復興そして生き方について考えていきたいと思っています。
清田直博 (NKDF / 一般社団法人HEARTQUAKE 事務局長)