PEDAL DAYは2012年で第3回目を迎え、東京の街に自転車がいよいよ根付いてきた。
今までのようにファッションや流行優先で固定ギアのピストに乗りハンドル幅を狭くするのがかっこいい、あるいはカーボン製のレース仕様車に乗るのが上級者だというような画一的な様子は減ってきて、それぞれが自分のライフスタイルに合った自転車にサラッと自然に乗るようになってきたなあと感じる。
自転車はどちらかといえば自動車のように2~3万点もの複雑なパーツが組合わさった工業製品というよりも、靴や洋服のような手工芸品に近い。部品点数が少ないので構造を理解しやすく、100円ショップに売っている工具さえあれば、ある程度は自分の手でカスタマイズできる。
自分の身体や生活にフィットした道具として、センスや価値観の表明として自転車に乗る人が増えて来た。「ポジション」と呼ばれるサドルの高さやハンドルの位置が自分の身体にピッタリ合っていて、最低限のメンテナンスは自分で行い、自転車を見ればその人の人柄がわかるというような感じ、その状態が本当に「自転車に乗っている」ということだ。
高価なパーツや流行のブランドだから、ということが優先して「自転車に人がくっついている」ような乗り方をしている人はあまりカッコいいとは言えない。数ある自転車イベントのなかでPEDAL DAYの特徴は何だろうと考えると、本当の意味で自転車を乗りこなしているカッコいい人が多く集まることなのかなと思う。
自転車を愛する人達による自転車を愛する人達のためのフェスティバル「PEDAL DAY2012」。最もエネルギー効率の良い移動手段である、古くて新しい自転車。自転車のジャンルを横断し、「モノとしての自転車」ではなく自転車に乗っていかに遊ぶか、楽しむか。さまざまな「自転車の楽しみ方」を伝え共有するイベントです。
企画・製作・事務局 :
MEDIA SURF COMMUNICATIONS
清田直博 (NKDF)