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2012年3月に敢行されたMEDIA SURF COMMUNICATIONSのポートランドを中心にしたアメリカ西海岸ツアー。ルールは一日だけ全員がポートランドに集合すること。スタッフそれぞれが一つオススメのスポットを紹介します。 - PORTLAND TOUR 2012

PORTLAND TOUR 2012

2012年3月に敢行されたMEDIA SURF COMMUNICATIONSのポートランドを中心にしたアメリカ西海岸ツアー。ルールは一日だけ全員がポートランドに集合すること。スタッフそれぞれが一つオススメのスポットを紹介します。

PORTLAND TOUR 2012 02

Little Bird Bistroのハンバーガー / 松井明洋

雨がしとしとと降り続く、ポートランドの旅最後の夜、友人と二人でディナーに行った。

Little BirdというBistro。昔サウスイースト地区にあるこの姉妹レストランLePegionという店に入ろうとして、満席で予約がとれなかったのを覚えていた現地の友人が「姉妹店で、うまいよ」と、連れて行ってくれた。店の雰囲気は旧き良きアメリカぽい感じを少しアップデートした感じで、料理は何を食べてももちろん旨い。看板メニューである‘LePigeon’Burgerをオーダーし、ビールを片手に友人といろいろと話す。思えば僕らも歳をとったね、と。

レストランは味や雰囲気はもちろんのことながら、そのとき一緒に行った人や話した内容が料理をさらに旨くすると常々思う。ぼくはもちろん、このレストランを思い出すとき、彼のことを思い出す。二人で笑いながら写真を撮った、このやけにアグレッシブな見てくれのハンバーガーの味とともに。

PORTLAND TOUR 2012 03

Powell's Books / 堀江大祐

二回目のポートランド。一回目に続き、時間が過ぎるのを忘れて入り浸ってしまったのが「Powell's Books」。

ワンブロック分の売り場面積に、新書も古書も同じ棚に並び、少し入り組んだ店内では、本のジャンルは色で分けられたブロックで振り分けられている。

別に、本屋さんに行くためにポートランドに行ったわけではないのだが、なぜか足が向いてしまう。なぜか。Powell'sBooksには「本は誰にでも平等」であるというとてもオープンな雰囲気がある気がする。だから新書も古書も関係ないし、取り扱う本のジャンルも果てしなく思えるほど多岐に渡っている。目的はなんであれ、本を求める人がいるならば、「Powell'sBooks」はそこにある。そこに僕には「自由」を感じているのかもしれない。

PORTLAND TOUR 2012 04

GROW OUR OWN / 田中佑資

DanielとKaterynが住んでいるのはサンフランシスコのミッション地区の中心部。Airbnbというサービスで見つけたのですが、Bi-RiteやDelfina、FourBarrelCoffeeまで徒歩3分という好立地です。3階建てのアパートになっておりDanielたちが住んでいるのは1階。裏には3戸共通の裏庭があります。

彼らはその裏庭で、鶏を飼っていました。さらに桃の樹とレモンの樹が植えてある。コンポストもあるし菌床でキノコも育てている。一応3戸で共有の裏庭だけどKaterynたちの提案でこのように したみたいです。

これを東京に置き換えると、青山あたりで鶏を飼って桃を育てて、っていう状況なんでしょうか。でも彼らはそれを特別なことだと主張するわけでもなく、日常のことと して行なっていました。庭だけじゃなく、自分たちでビールをつくったりチーズをつくったりなども(僕もチーづくりやらせてもらいましたが楽しかったです)。

ほしかったら自分でつくろう、と。誰かの生活が羨ましいなんて思いたくないけど、ちょっと羨ましかったです。

PORTLAND TOUR 2012 05

WHOLE FOODS MARKET / 竹田潤平

目に入ってくる景色も、触れ合う人々の雰囲気も、何もかもが初めての体験だけれど、特別に違和感とも呼べる感覚を覚えた空間があった。その店はアメリカを中心に270店舗以上展開する高級志向のオーガニックスーパーマーケット。食事に何より喜びを感じる人であれば、ディズニーランドに行くよりも楽しいと思うほどの品揃えとディスプレイだろう。

どのコーナーも楽しくて時間が経つのを忘れ、見れば見るほど料理もしたくなり、お腹がいっぱいでも食べたいお惣菜が並んでいる。アメリカへの旅から10ヶ月。都内でFarmer’sMarketを運営しながら、いつもあの光景を考える。良いものを良いものだよと売るのではなく、楽しい食卓を彩るように提案できる。色んなレイヤーで厳格に評価された野菜や食材を、そんな気難しさを感じさせない美しい景色に変えるあの空間。

繊細な感覚と、大胆な発想を磨くことの大切さを気づかせてもらった旅でした。

PORTLAND TOUR 2012 06

Coava Coffee / 若菜公太

東京からポートランドへ。僕は何を感じたのか。竹下通りにもありそうな古着屋、センスのいい飲食店、紙から作るこだわりの物販店。

スターバックスがあれば、こだわりのロースターによるインディペンデントなカフェもある。畑だって、近くにある。あの小さな街にそれらが共存している。最初、僕は、彼らは寛容なのだと勘違いをした。でも、それは違う。彼らは戦っているのだ。自分のセンスと思想を持って、ポートランドという街に参加し、彼らは相反するモノに対し、戦いを挑んでいる。

CoavaCoffee。これはその象徴なのかもしれない。客席なんてまるでない。そこにあるのは、木工家具の発注カウンターといくつかの木材製材機具。彼らの戦いはきっとこれからも続く。そして、僕らの戦いも。これからが楽しみだ。

PORTLAND TOUR 2012 07

ポートランドで見かけた自転車 / 清田直博

ポートランドには自転車が多かった。日本の自転車の8割くらいはママチャリだが、ポートランドでは年季の入ったダイアモンドフレームのロードバイクにプラスチックのカゴを付けたり、マウンテンバイクにキャリアをつけてパニアと呼ばれるバッグを付けて生活の足にしている。

法律で決められているのか、みんなちゃんとヘルメットを被っている。中古自転車の店も多く、新品の自転車を置いている店もあったが街ではほとんど見かけなかった。DIY文化が発達していて、よく見るとどの自転車にも持ち主の手が入った痕跡が見える。生活の足として使い倒している感じがいい。日本のママチャリがクールだという外国人がいたが、ちょうどそんな感じなのかもしれない。日本のおばさんたちはママチャリに大きなミラーを付けたりハンドルに傘を固定させたり、寒い時期はハンドルにフードを付けたり、持ち主の愛情を感じてかっこいいと思う。

中国や台湾の街中では頑丈な実用自転車に大きな荷物を積んだり、屋台付きの自転車があったり。国の土地柄や文化が自転車から透けて見えて面白い。

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