二年目の「世田谷パン祭り」。今年2012年11月23日の来場者は約10,500人。生憎の雨となったが、昨年以上の来場者が訪れた。
そもそも、なぜ「世田谷」で「パン祭り」なのか。主催である「三宿四二〇商店会」は、発足から3年と新しく、とても意欲的な商店会だ。商店会の魅力を高めるために一年に一度商店会のお祭りとして大きく注目されるイベントを開くことを考え、商店会以外の人たちにも相談するなかで「世田谷には美味しいパン屋さんがたくさんある」という気づきをもらい、「世田谷パン祭り」が企画された。
このエピソードは、単純ながらも、非常に示唆に富んでいるように思える。「世田谷にはパン屋さんがたくさんある」という気づきの根本には「この街の財産とはなんだろう?」という問いがある。
これは新しく魅力を加えようというよりも、元々あった魅力を発見するということ。それをイベントというかたちで編集し、伝えることを試みているのが「世田谷パン祭り」の強みに思える。さらに「パン」をテーマにしたことで「食」の文化も伝える。今年は自由大学による一日限りの「世田谷パン大学」が開校したことで、よりパンを深く知る機会が設けられた。
「世田谷パン祭り、という響きが良い」と数人から聞いたことがある。言葉のイメージ、語呂の良さに加えて、世田谷に元々あった魅力、そしてパンという食材の持つ底知れない力。その言葉の佇まいが多くの人にしっくりくるのは当然なのかもしれない。
世田谷パン祭りは、美味しいパン屋さんが多く集まる世田谷で開かれる「パンを楽しむお祭り」です。世田谷公園と池尻小学校第2体育館には、世田谷区内の有名パン屋さんを中心に、都内をはじめ日本各地の人気パン店が集結。美味しいパンや、パンのお供になるドリンクや食品ブース、グッズ販売も多数揃います。
企画・制作 :
MEDIA SURF COMMUNICATIONS
堀江大祐 (MEDIA SURF COMMUNICATIONS)