「いき」という日本語には様々な意味がある。息、生き、活き、意気、粋。外来語では表せない日本人の根幹にある美意識。
粋人会議とは「いき」の精神を追求し、多様な文化に学び語り合う同志が集まる場。会員制のウェブサイトによる情報発信と、「いき」にまつわるテーマを冠した催しを行っている。2012年5月は「OFF THE GRID」と題し、東日本震災以降浮き彫りとなった、今まで私たちが何の疑問もなく依存してきた社会システムやインフラに対しての問題意識をテーマとした。
樹上の家「TREE HOUSE」の建築などを行うTreeHeads&Co.による吊り下げ型ティピー(ネイティブアメリカンの移動式住居)、技術者の田口和典氏によるソーラー電源と多チャンネルスピーカーを使用した環境音インスタレーションの展示など行った。
8月には「太陽の恵み」と題し、普段の食生活のなかで、食材がどのように育ちどのような人間がそこに関わっているのか、太陽の恵みである食材が調理され口に運ばれるまでを可能な限り可視化した。太陽光を集めて調理するソーラークッカーや素材の説明をしながら調理された料理が食卓に並んだ。
11月は「日本の五感」と題し、初の京都開催となった。大徳寺の大工の棟梁が住んでいた築200年以上の古民家を舞台に、絹織物のレクチャーや若手邦楽家による尺八と琵琶の演奏、煙管や中国茶の京料理が振る舞われ、京都の秋を五感で味わった。
来年は2月に東京での開催が予定されている。興味を持った方はぜひ原宿のIKI-BAで粋人会議に入会してほしい。
日本人の文化の根幹にある「いき」の精神を追求し、文化に学び、語り合う同士が集まる場として「粋人会議」を発足しました。現代の日本人が忘れてしまった大切なもの、志の深い部分を再考し、いまに「いき」る文化を創造していくことが粋人会議の趣旨です。
企画・運営 :
MEDIA SURF COMMUNICATIONS
清田直博 (NKDF)